🌈新潟市を考えて 一般質問 ✤ 分析 ✤ 政策
1.新潟市の食の安定供給と産業を取り巻く環境整備について
(1)本市の畜産業、漁業の振興と市場への安定供給の施策について
【質問内容】
初めに、1、本市の食の安定供給と産業を取り巻く環境整備についてです。
新潟市は、広大な田園に、日本海に長い距離を面し、河川や湿地により水に恵まれた自然豊かな都市です。この恵まれた環境を生かし、第1次産業も頑張る都市であります。第1次産業と言いますと、すぐに農業を思い浮かべるところで、本市の農業については、米の生産高が全国的に見て高く、第1次産業の中で米の生産に関わる就業者数も割合が多いとされます。そうではあるものの、本市の第1次産業の種類は多様にあります。そして、第1次産業は私たちの食を支える産業であります。食卓をイメージしてもらいまして、御飯やパンの主食、肉や魚の主菜、野菜や果物などの副菜、みそ汁やスープといった汁物が上げられますが、今回はその中でも主菜を供給する畜産業や漁業を中心にお聞きします。本市の食卓を彩る食肉や魚介類の消費量はどのような状況にあるのでしょうか。また、畜産業や漁業は本市の第1次産業就業者割合としては大きくないと思われますが、食の安定供給をなす職業として、なくてはならない職種であります。畜産業、漁業従業者の現況はどうなっているのでしょうか。
(1)、第1次産業の施策上、どのような位置づけとなっているのか。安定供給を果たすため、畜産業、漁業を活性化するためにどのような施策がなされているのか、本市の畜産業、漁業の振興と市場への安定供給の施策についてお聞きします。
【答弁趣旨】
初めに、畜産業についてです。令和7年2月現在、本市の畜産農家数は41戸で、飼育頭数は牛約1,200頭、豚約2万350頭、鶏約6万8,500羽です。本市の畜産物の消費量は、国の家計調査から見ると、豚肉の1世帯当たりの購入数量が年間27.5キログラムで、全国第1位となっています。
次に、漁業についてです。令和7年2月現在、本市の漁業者数は437人で、水揚げ量は令和6年で1,168トンとなっています。本市の水産物の消費量については、同じく家計調査において、サケの購入数量が年間3.4キログラムで、全国第1位となっています。
畜産業も漁業も、市民の嗜好に合い、たくさん消費されている本市の重要な産業であります。今後も国や県の振興事業を積極的に活用するとともに、市としてもきめ細やかな支援を行い、畜産業や漁業の振興に取り組んでまいります。
(2)市内の畜産業について
ア 畜産業における課題
【質問内容】
ア、全国的にも様々な産業において従業者の高齢化や廃業、担い手不足といったものが課題とされるところですが、本市における畜産業についてどのような課題がありますでしょうか。課題について、畜産業特有の要因となるものにどのようなものがあるのでしょうか、お聞きします。
【答弁趣旨】
畜産業については、高齢化による畜産農家数の減少、家畜排せつ物処理や臭気対策のほか、近年は飼料価格の高止まりなどによる生産コストの増加や家畜伝染病のリスクの高まりなどの課題があります。本市の畜産農家数は、令和2年の61戸から、令和7年2月現在では41戸と減少傾向にあります。規模拡大を目指す畜産農家は、法人化による会社形態への移行を進めていますが、一方で、家族経営を継続している畜産農家は、高齢化や後継者がいないことなどから廃業が続いている状況です。
また、畜産業の経営コストに占める飼料費の割合が、牛で約5割、豚、鶏で約6割と高いことから、近年の飼料価格の高止まりが経営を圧迫しています。加えて、近年、鳥インフルエンザや豚熱などの家畜伝染病の発生リスクが高まっており、家畜伝染病の発生予防と蔓延防止も重要な課題であると認識しています。
イ 課題に対する方策
【質問内容】
生き物を対象とする職種であるがゆえに、担い手不足や伝染病リスクなど、そういったものを確認できたところであります。畜産業の場合、厩舎の維持管理費といったものが非常に大きいと推察するところでありますし、また豚熱をはじめとする、先ほどおっしゃっていたような感染症のリスクもあると思いますが、これらの費用というのは、畜産業を継続する上では非常に大きな障壁であると考えます。
また、昨今の物価高騰に伴うランニングコストの増加が考えられますが、イ、経営の維持のため、事業者向けにどのような施策を行っているのか、お聞きします。
【答弁趣旨】
県は、畜産施設の整備などへの支援や経営改善のための畜産コンサルタント事業を実施するとともに、家畜伝染病の予防や発生後の防疫措置の実施主体として、関係市町村と連携し、対策に努めています。また、本市としては、既存の堆肥化施設への支援や、伝染病予防のためのワクチン接種・検査費用への支援を行うなど、きめ細やかな支援に取り組むとともに、近年は飼料価格高騰に対する補填金への上乗せを行うなど、令和4年度から令和7年度まで継続的に支援してきました。今後も本市の畜産業の維持、発展に向けて畜産農家の課題解決と経営継続に向けた支援を行ってまいります。
ウ と畜場の課題
【質問内容】
ウの屠畜場の課題について見ていきます。食肉の出荷に不可欠な場となるのが屠畜場です。屠畜場は、全国各地に立地しておりますが、新潟県内では3か所あり、そのうちの新潟市食肉センターは新潟市が管理する公的な屠畜場となっています。長年にわたり稼働し、食肉の安定供給を果たしているところですが、本市の屠畜場が県内の食肉供給において果たしてきた役割というものはどういったものでしょうか。
また、最近は修繕しながら、食肉を供給する状況にあります。屠畜場の様々な課題がありますが、屠畜場が老朽化によりその維持が困難となれば、事業者のコスト増大となり得る課題もあると思われます。現在、本市屠畜場の老朽化は、資料に添付させていただきました写真のとおりでして、この写真は、先月、西脇厚議員と内宮貞志議員と共に視察した際に撮影したものでありますが、大分傷みがあることが分かります。
直近に生じた修繕費、今後見込まれる巨額な修繕費について、どのような想定がなされているのでしょうか。屠畜場の課題についてお聞きします。
【答弁趣旨】
新潟県内の食肉センター、いわゆる屠畜場は、平成以降、廃止、統合が進み、現在は本市の新潟ミートプラントが管理する施設のほか、長岡市と新発田市の3施設が稼働しています。生産された豚や牛が食肉として流通するには、必ず食肉センターを経由することや、牛の屠畜など、幅広く屠畜を行うことができるのが本市と長岡市の2施設だけであること、加えて、昨年度の県全体の屠畜数の4割を超える約18万頭が本市の施設で処理されていることなどから、本市の食肉センターは県内の畜産振興や食肉供給において大きな役割を果たしているものと考えます。
本市の施設は、平成5年の開設以降、30年以上が経過し、老朽化の進行が深刻であり、令和5年度から令和6年度にかけて、国の特定フロン使用規制に対応した冷凍・冷蔵設備の改修に約10億円を要したほか、昨年度は屠畜業務に係る機械などの改修で約3億円を支出しています。加えて、今後も本施設を継続利用していくための改修費用は60億円以上必要との概々算もあったこと、また代替がなく、休業ができない施設の性質上、大規模な改修そのものが難しいことがあるため、現在の老朽化した施設を長期的に利用していくことは困難な状況です。このことは、本市のみならず県全体の畜産振興や食肉供給にとって大きな課題であると考えています。
【再質問】
非常に大きな費用もかかっていて、これからの見通しとしても巨額な費用が想定されているところであります。先ほど県内で担ってきた責務も非常に大きいという答弁もされたわけですが、県内の畜産農家が牛や豚を搬入しているおおよその数や割合、また新潟市の中ではどのくらいの程度であるのかについて、再質問をお願いいたします。
【再質問答】
令和6年度の実績では、市食肉センターの豚の搬入頭数はおよそ18万頭、そのうち市内の農家が11%、市外の県内農家が76%、県外の農家が13%となっています。また、牛の搬入頭数は合計で810頭、そのうち市内の農家が10%、市外の県内農家が89%、県外の農家が1%となっています。
エ これからの見通し
【質問内容】
屠畜場を修繕する場合、大変巨額な費用が先ほども提示されたところです。本市の屠畜場が果たす役割としても、県内の畜産業を支えるものであり、その重要性も先ほど確認したところです。先ほどおおよそ市内の受入れは豚牛ともに1割程度であることを考慮すると、本市だけの課題でないということは明らかだと思います。
エ、現在、屠畜場の在り方についてどのような見通しがなされているのかお聞かせください。
【答弁趣旨】
令和3年度、県主導で本県の食肉センターの在り方検討が開始され、県内の3施設のうち、老朽化の進む本市と長岡市の2施設の機能を1か所に統合する方向性が令和5年3月に示されました。その後、県による再編検討委員会が、関係者や有識者の参画の下、これまでに3回開催され、新施設を1か所整備することが合意されたほか、民間による設置運営や設置場所などについて議論が重ねられています。
本市としては、市食肉センターが担う広域的な役割や、深刻な老朽化による操業停止のリスクを関係者と共有したところです。委員会の議論の内容を盛り込んだ県計画は、今年度末に策定見込みであることから、本市としては速やかな再編の実現を求めつつ、協力していきたいと考えております。
【再質問】
再質問です。先ほどもお話にありました県を主とする会議が実施されているという流れではありますが、屠畜場の具体的な方向性というのはいつくらいになるか分かりましたら、お聞かせいただけたらと思います。
【再質問答弁】
具体的な方向性を決定する時期の公表はありませんが、検討委員会に出席している参加者からは、一刻も早い整備を望む声が多々上がっておりまして、本市としても早期の実現に向け、スピード感を持って議論を進めてもらうよう求めていきたいと考えております。
【米野コメント】
ぜひとも、新潟市食肉センターの搬入率からして県内の課題として捉えていただいた上で、また畜産業の方たちにとってみると、輸送コストがかかるのは非常に大きな問題でしょうから、困らないように早期の決定をお願いしたいと思います。
(3)漁業の活性化と海辺の環境保全と活用について
ア 漁業活性化の取組みについて
【質問内容】
続いて(3)、漁業の活性化と海辺の環境保全と活用についてです。
漁業においても、担い手の課題が挙げられるところですが、担い手不足の解消には漁業を活性化させる施策が必要であると考えます。
ア、現在、国や新潟県において、漁業の活性化に関する取組として、海業(うみぎょう)であるとか、舫い(もやい)プロジェクトといったものがありますが、これらの事業はどういうものでしょうか。
また、新潟市内の漁業従事者ではどのような活用がなされているのでしょうか。
【答弁趣旨】
ご質問のありました海業とは、海や漁村の地域資源を活用し、地域のにぎわいや所得、雇用を生み出す取組です。また、舫いプロジェクトは、海業支援の一環として新潟県が行う水産振興施策です。本市では、西区の新川漁港において、海業を支援する国の交付金を活用し、昨年度に新潟漁協五十嵐浜支所を中心に、地域の団体や企業とともに協議会を立ち上げて、今年度は地引き網体験や水産物の販売などによるにぎわいづくり、水産資源の増養殖試験などを実施しています。
また、現在、北区の南浜地区で新潟漁協南浜支所を中心に、県の支援を活用した新たな舫いプロジェクトが企画されており、ミズダコや文化遺産を満喫できるツアーを実施することとしています。
イ 活性のための整備
【質問内容】
様々な支援事業が考えられているわけですが、漁業関係者からは、国や県の補助事業は、施設を設置する上では規模が大き過ぎるといったことや、適用要件が細かくて活用が難しいという御指摘もお聞きします。こうした御指摘の背景には、新潟市内の漁業協同組合の支所によっては所属人数が多いとは言えない状況や、資金面が十分ではないといったようなところがあり、大きな支出になってしまうと施設や設備の新設、修繕、改良工事に踏み切れないと言います。
イ、国や県の支援枠では、実際のニーズと一致しないものがあることを考えると、本市においても国や県とは違う視点で漁業の活性に資するような整備費用の支援を行うとよいかと思うのですが、いかがでしょうか。
【答弁趣旨】
議員が御指摘の施設の設置等に対する補助事業について、国や県の補助事業は経常的な修繕は対象外となっていて、新たな施設整備などを行う場合でも、県の補助事業は総事業費100万円以上、国の補助事業はさらに規模が大きく、活用が進んでいないのが現状です。支所単位では大きな事業は難しいかもしれませんが、合併して規模が大きくなった新潟漁業協同組合の事業として、市による県の補助事業に対する上乗せ補助も活用しながら、計画的に整備を行っていただきたいと考えております。
また、市の単独事業として、漁協が融資を受ける際の利子負担を軽減することにより、漁協経営を支援しています。引き続き他都市の事例なども調査し、既存制度とのバランスを保ちながら、より役立つ支援となるように検討してまいりたいと思います。
【米野コメント】
ぜひとも他都市の事例を研究しながら、より活用しやすく、担い手の心が折れない施策を考えていっていただけたらと思います。
ウ 海辺を守る保安林の状況
【質問内容】
本市は海に面する距離が長く、その距離に応じるように保安林が海岸沿いにあり、私たちの住環境を守ってくれています。このような保安林についてお聞きします。
新潟市内の保安林は、現状としてどのくらいの広さがあるのでしょうか。指定されている区域として、どこにどのような機能があり、また保安林のためにどのような保全がなされているのでしょうか。
【答弁趣旨】
本市の保安林は1,085ヘクタールありまして、市域の約1.5%を占めています。そのうち約63%が飛砂防備保安林で、町や田畑を風や飛砂から守る重要な役割を果たしています。ほかにも保健保安林の指定を受け、生活環境の保全や森林レクリエーションの場として活用している保安林があるほか、西蒲区には水源涵養を目的とした保安林もあります。保安林は、市民生活環境の維持に欠かせない森林と位置づけられていることから、植栽の実施や森林病害虫への対策を行っています。
また、保安林に指定されている土地で、立木の伐採や土地の形質を変更する行為などを行う場合には、あらかじめ県知事への申請、届出が必要であり、将来にわたって森林以外の用途に転用することは基本的にはできないとされております。
エ 保安林と共存するための活用とは
【質問内容】
保安林と言いましても様々な役割があって、本市では飛砂防備保安林や保健保安林といったような機能があることを確認したところですが、エ、このような指定の中で保安林のどのような活用がなされているでしょうか。保安林と共存するための活用についてお聞きします。
【答弁趣旨】
本市の保安林は、飛砂防備や塩害軽減などの役割を果たすのみならず、市民の憩いの場にもなっています。中央区の保安林は、主に西海岸公園を含むその周辺にあり、遊歩道を整備し、ランニングや散歩などを楽しんでいただいています。西区と西蒲区の海岸保安林は、主に民間が所有する土地で、多くの地域ボランティア団体が維持保全の活動をしており、整備された保安林はウオーキングや野鳥観察などに活用されています。北区の保安林は、本市が所有する海辺の森が主に占めており、森林の持つ保健機能を生かした海辺の森キャンプ場は、北区が指定管理者制度を導入し、運営委託を行っています。
オ 海辺の森キャンプ場について
【質問内容】
北区にあります海辺の森キャンプ場は、保安林の中にある施設でありますが、多くの地域住民に親しまれ、保安林の管理においてもボランティア活動がなされ、維持されています。この施設は、市内外問わず、多くの人々に利用されています。また、地元の小学校の合宿施設としても利用されたり、子供たちの夏季の行事に利用したりするなど、地域住民にとっても大切な施設となっています。ただ施設がこの地域に存在するのではなく、地域住民も維持のために努力している施設であります。施設が整備されてから25年がたち、施設の老朽化が見られ、遊具については撤去されたまま交換されていないものや使用禁止になっている状態が続いておりました。
このような状況から、地域の保護者を中心に、令和5年に北区長に要望書を提出した経緯があります。そして、令和6年度の区長提案として海辺の森リニューアル事業が提案され、この事業は令和7年度以降にリニューアル実施計画策定が予定され、令和8年度には工事実施、令和9年度には提供開始が予定されていましたが、現在は計画が進んでいるようには見えません。これまでの地域の思いや努力といった経緯を踏まえて計画され、重みのある北区長提案となっております。地域にとっての待望の計画なわけですが、これからどうするのか、どうなるのかと地域から心配の声が上がっております。この計画は、今どのような状況にあるのでしょうか。
【答弁趣旨】
海辺の森キャンプ場については、令和6年度にオートサイト化や施設の老朽化対策、遊具設置などを盛り込んだ海辺の森リニューアル基本計画を策定しました。令和7年度は、キャンプ業界を取り巻く環境の変化を踏まえ、利用者の動向を的確に捉えるため、基本計画のポイントであるオートサイト化について、海辺の森キャンプ場の一部エリアで社会実験を実施しています。オートサイト化したエリアの稼働率が向上したこと、また地域の皆様や関係者の皆様からリニューアル事業を着実に進めるよう、強い要望もあることから、引き続き基本計画や社会実験の検証結果を踏まえながら、より多くの利用者から来場いただき、市民の皆様に愛される施設となるよう、リニューアルを検討して取り組んでいきます。
【米野コメント】
計画が廃止となっているわけではないということを確認できてよかったです。ぜひとも着実に進めていただけたらなと思います。
2.専門資格を有する会計年度任用職員について
(1)任用状況
ア 市長部局
【質問内容】
本市の職員には、正職員、臨時職員、非常勤職員などの様々な雇用形態があり、中に会計年度任用職員の採用枠があります。(1)、会計年度任用職員の中にも様々な職種があると思いますが、中でも専門資格を有する職種にはどのようなものがあるでしょうか。
また、専門資格を必要とする場合、安定した採用が難しいといったことや欠員が生じやすい職があるとお聞きしますが、どのような職種で生じやすいのでしょうか。
初めにア、市長部局における任用状況についてお聞きします。
【答弁趣旨】
市長部局における専門資格を有する会計年度任用職員の任用状況について、本年12月1日現在、保健師や社会福祉士、保育士などの職種で902名の方を任用しております。職種にかかわらず、公共交通機関を利用できない勤務地や休日勤務を要する場合に、応募者がなく、欠員につながってしまう傾向にございます。
イ 教育委員会
【質問内容】
続いてイ、教育委員会における任用状況についてお聞きします。
【答弁趣旨】
同職員の教育委員会の任用状況としましては、12月1日現在、図書館司書や学校看護師など402名を任用しています。勤務地や勤務時間帯など、勤務条件によっては応募が少ない場合もありますが、現在のところ欠員は生じていません。
(2)課題と解消策
【質問内容】
先ほど示された職種において、欠員が生じやすいところとそうでないところは、現在ない、欠員は生じていないということを確認したところであります。資格職の場合、資格取得に際しては高等教育機関での単位取得が前提となったり、長期の修学を経て取得されているものがあったりします。そのため、資格職の俸給枠の評価が適切かといったことや、中には仕事の内容、量として会計年度任用職員枠とすることへの妥当性を疑問に思う声があります。
また、資格要件がない採用条件の下で採用され、同じ給与体系にあるにもかかわらず、実際には資格を持つ方が資格を持たない方よりも重い職責の仕事を任せられるといった御指摘、御意見を伺っております。このような意見は、やはり課題であると考えますが、(2)、この課題に対してどのように認識し、解消策を考えていくことが望ましいのか、お伺いします。
【答弁趣旨】
資格の有無と給与、業務内容、職責に係る課題と解消策について、令和2年度の会計年度任用職員制度導入時より、法令、そして総務省の事務処理マニュアルなどに基づき、適切な運用を行ってまいりました。採用時に資格要件を問うていなかったにもかかわらず、採用後に資格の所持が判明したことによって、業務内容や職責に違いを設けるといった運用は不適切です。会計年度任用職員の採用に当たっては、業務内容に応じた資格要件を設け、給与を設定しているため、議員の御指摘のような状況を発生させてはならないと考えております。
現在、会計年度任用職員に対して実施しておりますアンケートの結果も踏まえ、課題が確認できた場合には、採用時の資格要件や業務内容の見直しなどの改善に向けた取組を行ってまいります。
アンケート実施ということで、ぜひとも課題の抽出をしていただいて、対応策を考えていただけたらなと思います。
3.本市の企業とのマッチングついて
(1)新潟市の企業誘致の状況
【質問内容】
続きまして、次の質問、表題3の本市の企業とのマッチングについての質問に移ります。
市民の雇用枠の拡大や新潟市の財源を増やすために、企業誘致は有用な方法であり、本市が力を入れている施策でもあります。(1)、力を入れて取り組んできた企業誘致の状況はどのような状況にあるでしょうか。これまでの誘致の推移や業種についてお聞きします。
【答弁趣旨】
令和3年度から現在までの直近5年間の企業誘致件数については、にいがた2kmエリアを中心に、情報通信産業の誘致が58件、工業用地への製造業の誘致が1件、物流業が2件、その他の業種が3件、計64件となっています。
(2)域外企業とのビジネスマッチングの現状について
【質問内容】
ITが非常に多いということで、次の質問に移ります。
本市の産業の活性には、市外からの企業誘致が重要ですが、域外企業と市内企業とのビジネスマッチングにより、さらなる経済効果を図ることも必要な方法であると考えます。もちろん本市でも施策に取り組んでいることと思われますが、(2)、市内企業の市外または県外への販路拡大の状況はどのようになっているのでしょうか。本市で行われている企業間のマッチング状況についてお聞きします。
【答弁趣旨】
今年度の本市のビジネスマッチング支援については、県外からも多くの食品バイヤーが参加する食の国際総合見本市フードメッセinにいがたを開催し、期間中延べ約1万2,000人の来場があったほか、事前マッチング制の個別商談会で142件の商談を実施しました。また、新潟IPC財団では、東京を会場に首都圏バイヤー5社を招聘し、市内企業8社が参加する食の商談会を実施したほか、東京の小売店舗内でテストマーケティングを行いました。海外販路開拓では、ジェトロや商工会議所などの関係機関と連携し、市内企業6社で輸出展示会へ共同出展したほか、台湾の高級スーパーとの商談会では、市内外の企業24社が参加し、約100件、金額にして約1,600万円の商談が成立しました。
また、3月にはにいがた酒の陣2026に合わせて海外バイヤーを招聘し、酒蔵との商談を実施します。そのほか、民間企業による取組では、今年9月に商談イベント、ビジネスコネクトEXPOinNIIGATA~越後一会~が初開催され、県内外の企業約900社が参加しました。本市として、引き続き民間などの取組とも連携し、市内企業と域外企業との多様なマッチング機会の創出が図れるよう、取り組んでいきます。
(3)新潟駅を活用したビジネスマッチングはどうか
【質問内容】
様々な商談会などのイベント、企画がなされていて、活発に行われているということを確認しました。私は北新潟商工振興会青年部というところに所属しておりまして、今年の10月に青年部では、燕三条駅内にある燕三条こうばの窓口というところを視察してきました。こうばの窓口は、民間団体が実施する燕三条地域の技術と人々をつなぐ地域創生型ワークプレイスです。フリースペースでのゆったりとした作業や利用者同士間の対話、個室での集中した作業や会議室でのミーティングが可能になっている施設です。
燕三条であるがゆえに、ものづくりコンシェルジュが常駐し、地元の100社以上の工場とビジネスマッチングを行い、商品開発をサポートしているというものであります。こうばの窓口には、地元企業の紹介が掲載された名刺のようなカードが入った小棚が設置されていて、立ち寄れば気軽に紹介カードを手にすることができます。このように駅という玄関口で地元企業と地域外企業が結びつくことができる場が創設されておりまして、参加した青年部のメンバーは、このような仕組みに非常に興味を抱くとともに、新潟市にも設置されたらいいのにと期待を寄せる声がありました。
新潟駅周辺の人の動向として、ビジネス利用者が多いとされます。そうであれば、新潟駅に情報提供できる場があれば、様々な業種においてビジネスチャンスができるのではないかと思います。本市もこのような情報提供のスペースを設置してはどうかというふうに考えるところです。
また、燕三条駅では工場を主とするものでありますが、本市は小規模事業者や農業法人などの1次産業の事業者も少なくなく、このような事業者が地域外のビジネスマッチングを図ろうとすることは、容易なことではありません。多様な産業が販路を拡大することができれば、本市にとっても大きな経済効果をもたらすと思います。市内の多様な産業の後方支援としても有用と考えますが、いかがでしょうか。
(3)の新潟駅を活用したビジネスマッチングはどうかについてお聞きします。
【答弁趣旨】
本市では、新潟駅の拠点性を情報発信の場として生かすため、今年度、ビジネスイベント日々是新を新潟駅吹き抜け広場ガタリウムや、新潟駅南口にあるイノベーション施設NINNOで初開催した結果、期間中延べ約1万人が来場し、多くの方に情報を発信することができました。議員からご提案のあった新潟駅で恒常的なビジネスマッチングを可能にするには、JR東日本の協力、市内企業が一体となった主体的な動きのほか、市内企業の商品や技術をマッチングさせる機能が必要であり、複数の課題があると考えています。市内企業が選ばれるためには、多様なビジネスマッチング機会の創出や市内企業の情報発信力向上が重要であると考えており、本市としてそのための支援に努めていきます。
【米野コメント】
新潟駅は整備されて、人の回遊が非常に多いところですので、活用しない手はないと思います。イベントで人がそこに来て情報を得るだけではなくて、日々情報が提供されている状態というのも一つの方法として大切かと思いますので、政策展開として考えていっていただけたらなと思います。
4. 防災と福祉について
(1)避難所運営訓練について
ア 訓練の実施状況
【質問内容】
新潟市では、災害が発生した場合に、避難所を開設、運営、閉鎖するための基本的事項を定めた避難所運営マニュアルを令和7年3月に改定し、避難所運営の訓練について推奨しているところであります。能登半島地震以降、防災への意識が高まり、避難所運営訓練の重要性を強く感じる市民が多いのではないかと思いますが、ア、市内8区の中で行っている避難所運営訓練の実施件数や開催規模などの実施状況はどのようなものでしょうか、お聞きします。
【答弁趣旨】
本市では、自主防災組織が実施する訓練として、自主防災組織実行力向上訓練、初動対応力向上訓練、避難所運営訓練、学校連携訓練、避難行動要支援者訓練の5つを推奨しております。今年度9月末時点で実施された訓練は、全体で274件、そのうち避難所運営訓練は62件であります。また、訓練参加者数は全体で2万2,726人、そのうち避難所運営訓練の参加者数は5,779人です。
イ 要支援者への対応
【質問内容】
避難所運営訓練が各地で進んでいることが確認できたわけです。避難所運営訓練では様々な事情を持った方々が避難する状況を想定し、どのように対応したらよいのか、練習の都度、訓練に居合わせた住民で検討していると推察します。一方で、訓練では支援を要する方が実際に訓練に参加していただかないと分からないといったような課題があるのではないかと感じています。私も地元の訓練に参加した際に、支援を必要とする方の参加がなかったこともあり、具体的な課題を認識するまでには至りませんでした。その中で、イ、本市では高齢者や障がいのある方の避難の練習状況がどうなっているのでしょうか。
また、支援を必要とする方の避難方法について、個別避難計画が過去にも質問として上がっています。訓練において個別避難計画と連動することが実際の避難時に必要となると考えますが、連動はどのような状況になっているのでしょうか。
この計画書は、避難行動要支援者名簿が前提となっていますが、現在の避難行動要支援者名簿の登録状況や計画書の作成状況がどんな具合であるのか、併せてお聞きします。
【答弁趣旨】
本市における自主防災組織の訓練のうち、災害時に支援を要する方の避難を想定した避難行動要支援者訓練の実施件数は、今年度9月末時点で50件となっております。要支援者の訓練への参加人数や個別避難計画を使用した訓練件数は把握しておりません。議員が御指摘のとおり、個別避難計画と訓練の連動は重要であり、訓練をより実効性のあるものとするため、市では要支援者の避難先での対応や支援体制について検討するための避難行動要支援者訓練を推奨しております。
避難行動要支援者名簿の登録件数についてですが、9月末時点で対象となる方が約4万2,000人、そのうち個人情報を地域などの支援者に提供することに同意した方は約1万7,000人です。個別避難計画の作成には、個人情報を取り扱うこと、高齢化や人口減少により支援者の確保が難しいという課題があり、作成が進まない状況にありますが、個別避難計画は発災時に要支援者の避難支援を円滑に実施するために必要なものですので、要支援者と地域との顔の見える関係性づくりや避難支援体制づくりに取り組んでいただけるよう、引き続き計画の重要性につきまして、地域向け講習会の開催など、機会を捉えて啓発を行ってまいります。
【米野コメント】
個人情報が関わる問題となるとなかなか進みにくいというのは承知しているところです。かといって必要なものでありますので、引き続き作成に向けて頑張っていただけたらなと思うところであります。
(2)防災タブレットの導入について
【質問内容】
今年の8月に伊藤健太郎議員、そして林龍太郎議員と共に阿賀町へテレビ電話や防災アプリの視察を行いまして、9月定例会では林龍太郎議員から導入についての質問がなされたところであります。さらに、10月には防災タブレット端末を導入している村上市への視察を行いました。
村上市では、平成20年の市町村合併時にデジタル化統合工事を実施、地域によって戸別受信機や光通信網を利用したIP告知端末、いわゆるテレビ電話ですが、こういったものを、現在ではむらかみ情報ナビといったアプリケーションを搭載した防災タブレットの導入がなされています。資料として村上市に視察した際に防災タブレットを撮影した写真がありますので、こちらを御参照いただけたらと思います。むらかみ情報ナビでは、防災情報や行政からのお知らせ、ハザードマップの閲覧、各地域の地区長からの重要なお知らせを行うなど、地域コミュニケーションツールとしても活用がなされています。このむらかみ情報ナビでは、携帯電話においてもアプリとしてダウンロードでき、視察に伺った時点では1万4,350人の登録があり、そのうち村上市外に居住する親族等による登録が825人あり、安否の確認ツールとしても活用されている状況にあります。タブレットは、画面がスマートフォンよりも大きいため、大きな文字で確認でき、お知らせの確認や操作としても見やすいとされます。また、村上市では、新規お知らせの際にはライトの点滅があり、お知らせの音声通知もあるため、視覚的にも聴覚的にも受信を確認できるようになっています。アプリの導入前は、各配信機器への情報を入力する手間があったとされますが、アプリの導入により配信をまとめることができ、誤配信の防止や手順の簡略化ができるようになったとされます。このように防災情報のみならず、行政からの大切なお知らせも知ることができるほか、タブレットには公共施設や福祉との連絡機能も備わっており、多様な支援につながるようになっています。
村上市では、このように防災の視点からタブレット導入がなされているわけですが、タブレットを使用するという点においては、福祉的な意義もあるというふうに考えています。災害時において支援を要する方が素早く避難できるかという点は、日頃より地域が支援を要する方を把握することが必要となります。日頃の安否確認や情報伝達、支援者名簿の管理や関係者間の情報共有の方法として、民生委員さんや自治会関係者の担い手不安がある中、ある程度の仕事量の軽減につながる方法としても考えられます。例えば神戸市や佐賀市や石川県野々市市などの幾つかの自治体では、民生・児童委員さんにタブレットを使用した見守りや報告書類の提出が可能だというICTの活用例があります。
先ほど避難行動要支援者名簿や個別避難計画の作成状況を確認したところですが、今後、作成が進むことをもちろん期待する限りではありますが、それと並行して、日頃より地域や行政が支援を要する方とのつながりを持てる環境整備もまた必要ではないかと思います。支援を要する方御本人の避難時の行動方法を日頃から認識することが必要ですが、その中でとりわけ大切なことは、自治会の中での住民のつながりであり、支援を要する御自身でもSOSを発してもらい、それをすかさずキャッチすることができるということであろうと思います。そのためには、災害時に支援する側が情報共有しやすい状態にあることが避難時には重要ではないかと思います。災害に限らず、日頃から安否確認や要支援者へのお知らせを早めに伝えることができ、日常の安否確認をタブレットのテレビ電話機能により確認もできるなど、支え合いの環境を整える上では防災タブレットの活用は有用と考えます。
(2)、本市でも今後このような導入を進めていってはどうかと思いますが、いかがでしょうか。
【答弁趣旨】
能登半島地震では、高齢者や障がい者が津波警報の発表に伴う避難情報などを入手できなかったとの声をいただいており、本市としましても要支援者への情報発信は課題と考えております。この課題を踏まえまして、自宅の電話番号をあらかじめ登録していただき、避難情報が発令された場合に電話により音声で知らせるサービスや、議員が御指摘の福祉サービスへの活用を含めた防災タブレットなど、様々な情報発信サービスがありますので、庁内の関係する所属で連携しながら検討してまいります。
【米野コメント】
取り残す社会にならないように、ぜひとも日頃からの導入も視野に入れて、前向きな検討を望みます。
