現在、東港では貨物船の受け入れがほとんどであり、旅客船は5万トン強以上のものが対象となっています。全国的には、大型クルーズ船の運航は少なくはないものの、新潟市については着岸数は多くはありません。また、新潟港では、多くの場合、経過地点としての着岸であるため、港での船の滞在時間が限定的です。
大型の旅客船の着岸により、旅行客が東港で降り、回遊がなされれば、新潟市にとって経済面で大きな活力となります。新潟市は、クルーズ船誘致を増やす方針を挙げています。しかし、実際に経済の活性につなげるためには、新潟港での船の滞在時間を増やしたり、新潟港での発着となるような誘致を行わなければなりません。また、駅や空港、西港との連携を整えるとともに、旅客船利用者が新潟市内への回遊を容易とするような交通の整備を同時に進め、地元経済とクルーズ船の誘致政策が結びつくようにする必要があります。